こんにちは。ソニー・ミュージックレーベルズの、ぎんです。
皆さんは、新しい音楽やアーティストをどのように探していますでしょうか? 音楽ストリーミングサービスの普及により、新旧問わず膨大な数の曲にアクセスできるようになり、一つのプラットフォームで世界中のさまざまなアーティストの音楽を楽しむことができるようになりました。この豊富な音楽の中から、自分の好みにぴったりの曲やアーティストと出会うことは、時に圧倒的な体験となり得ます。
本日の記事では、音楽ストリーミングサービス「Spotify」の提供するSpotify APIの「視聴類似アーティスト」機能を利用して、自分のお気に入りのアーティストに似た他のアーティストを見つける方法に焦点を当ててご紹介したいと思います。この機能を利用することで、皆さまの新たなアーティストとの出会いのお手伝いができればうれしいです!
Spotify APIとは
Spotify APIは、Spotifyのデータと機能を活用できるようにするインターフェースです。これには、ユーザーの音楽再生情報、プレイリストの管理、アーティストやトラックの詳細情報なども含まれています。
APIキーの取得
APIを利用するためには、まずSpotify for Developersポータルでプロジェクトを登録し、APIキー(アクセストークン)を取得する必要があります。このキーは、APIリクエストを認証するために使用されます。
視聴類似アーティストの取得方法
最初に自分が関心のあるアーティストのSpotify IDを取得する必要があります。これは、アーティスト名で検索することで簡単に見つかります。
次に、Spotify IDを使ってそのアーティストの関連アーティストデータを取得します。このAPIエンドポイントは、類似の音楽スタイルやジャンルを持つアーティストを返します。
この中に「popularity」という項目があるのですが、これはSpotify内でのアーティストやトラックの人気度を表し、0~100の間で設定され100が最も人気のある状態を示しています。人気度は特定のアルゴリズムによって計算され、主にトラックの総再生回数と最近の再生頻度に基づいています。過去に頻繁に再生された曲よりも、最近頻繁に再生されている曲が高い人気度を持つ傾向にあります。
GASと組み合わせてみる
これらの結果は、Google Workspace用のアプリケーション開発プラットフォームであるGoogle Apps Script(GAS)を用いて、下表のように可視化することもできます。たとえば「A」というアーティストを検索すると、右側の黄色部分のSpotifyでの視聴類似アーティスト名(name)や人気度(popularity)、Spotify内でのフォロワー数(followers)やジャンル(genres)が表示されます。
まとめ
このようにSpotify APIを使用することで自分が好きなアーティストを起点に、類似のアーティストと出会うことができます。これらを用いてアーティストのネットワーク図なども作成することが可能ですので、ご興味のある方は是非試してみてください。なお、Spotify APIを使用する際は公式のポリシーを参照頂き、正しくデータを取り扱うようにしてください。
今回は新たな音楽と出会うための方法をご紹介しましたが、私たちは日々、データを扱いトレンドも追いかけながら音楽ビジネスを支える仕事をしています。 もしエンタメ業界のデータ活用に興味がある方がいらっしゃいましたら、採用情報などからお声がけください。
それではまたお会いしましょう。